5月の憲法記念日に詩集【生命平和憲法】を出版しました。

2018.06.04 Monday

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この3年間、『empty sky』、『生命平和』とヴァージョンアップしてきた非二元論を、『生命平和憲法』という名の詩集として書き改めたものです。今回は福島県南相馬市、同慶寺の田中徳雲さんが「ふくしま文庫」という名前の寺子屋の教科書として、「ふくしま文庫」から発行することになりました。

出版の目的は、長期的には「生命平和憲法」の種まきですが、短期的には「平和憲法」を護るためです。自民党は2020年の憲法改正をめざしています。そのため来年7月の参院選にあわせて自民党の改憲草案が国民投票にかけられることになるでしょう……あと1年です。
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このごろ「地球マユ」のことを深く考えています。
地球マユとは、地球生態系とそれを包み、保護している大気圏です。
私たちが「天地」と呼んでいる宇宙は地球と大気からなる太陽系の片隅の小さな宇宙です。
その天地に活かされて、生きとし生けるものが、それぞれの生死のドラマを演じています。

太陽光は直接ではなく、大気圏の厚いフィルターを通して地上に注がれます。
地球は自転し、大気も連動して渦を巻き、そこに太陽の光が照射しています。
地球にも大気にも日のあたる部分と陰の部分ができて、陰陽回転しています。
大気圏というマユ宇宙の中で、地球生態系は40億年かけて育ってきました。
その地球生態系のCG映像をググると、いまここにいる、自分が現われます。
また別のところで別の人がググれば、いまそこにいる、その人が現われます。
生きとし生けるものはみな母なる生態系から生まれ、そこへ帰っていきます。

マユの中はアンセスターズと神々の記憶に満ちています。
「地球マユ」の汚染・破壊・温暖化が地球環境問題です。
私たちのライフスタイルをマユ宇宙に適応させなければなりません。
生態系を保護しているマユ宇宙を破壊しないための憲法が必要です。
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冊子は無料です。
周りの方に伝えていただける方には、まとめてお送りいたしします。
振込用紙を入れておきますので送料をお支払いください。切手でも結構です。
お申し込みの方は、冊数、郵便番号、住所、宛名、できればメルアド、電話番号もお知らせください。

 

正木高志 
〒861-1441 熊本県菊池市原4490
電話0968-27-0212  fax0968-27-0206 
maisamasaki@gmail.com  facebookも可

起死回生

2017.03.11 Saturday

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 チェルノブイリ原発事故のときに首相だったゴルバチョフ氏が「ソ連邦は原発事故によって崩壊した」と証言しています。3つの原子炉がメルトダウンした福島第一原子力発電所の事故は3つの国を崩壊せしめるほどの過酷な事故です。あまりにも問題が大きすぎて、解決する能力も意思も持たない政府は事故を覆い隠し、目を閉じ、耳を閉じ、口を閉ざしてしまいました。一時逃れをすれば状況が悪化することは火を見るより明らかなのですが、国も経済界も責任をとろうとせず、事故に正しく向き合おうとしません。太平洋戦争の末期に軍は日本の敗戦が避けられないことを知っていましたが、リーダーたちは現実を受け入れることができずに目を背けつづけて、オキナワ・ヒロシマ・ナガサキの悲劇を招いてしまいました。今日の経済界のリーダーたちもそれと同じように思われます。

 

 しかし事故処理は、誰かが、必ずなさなければなりません。
 永久に放射能が漏れ出さないようにしなければなりません。

 

 事故から6年たったいま、2号機の格納容器内の放射線量が650シーベルトと推定されています。メルトスルーした核燃料がどこでどうなっているのか誰にもわかっていません。広大な陸地と海が汚染されつづけています。たくさんの人々がふるさとを追われ、帰る場所を失ってしまいました。すでに多くの子供たちに甲状腺癌が発症し、心筋梗塞や免疫不全で亡くなる人も激増しています。それでも国はマスコミを通じて放射能の影響は小さく危険は少ないといい、懸念する世論を風評被害といい、避難支援を打ち切って帰還をうながしています。また国策で原発を作ったからと国は東電をかばう一方で、国民には補償しないどころか事故処理の費用まで負担させようとしています。さらに原発を再稼働させ、新しい原発の建設や輸出まで推進しています。

 

 集会もデモも署名集めも国を動かすことができませんでした。原発に反対する地方自治体の首長は脅迫されて職を追われました。これまでの方法だけでは、この絶望的な状況から抜け出せないのではないでしょうか。これ以上無責任な政治や無慈悲な政策を国に行わせないために、私たちは何をしたらよいのでしょうか。
 国家がみずから責任をとらないのであれば、国民が国家に責任をとらせるしかありません。それが私たち国民の義務です。その民主主義的な方法の一つに憲法をつくることがあります。国を原発事故に正しく向き合わせしめ、総力を挙げて終息させ、原発の再稼働を止め、廃炉し、被災者に補償し、すでに発症した者に医療や保養を提供し、これから発症する者のために救済策を調え、原発のない環境を破壊しない国にするための憲法を、国民がつくるのです。

 

 自民党政権は憲法改正の国民投票を今年実施しようとしています。憲法は国家のヴィジョンであり、国民投票では国家のヴィジョンが問われます。国民投票で是非が問われるのは自民党の改憲案ですが、その議論においては護憲派のヴィジョンも問われます。
 自民党改憲案は戦前回帰の「富国強兵」です。それはヴィジョンというより、行き暮れてしまった社会の「幼児返り」のような代物でしかありません。それに反対する側は憲法を護ろうとするのですが、ここに一つの問題があります。今日の日本社会が行き詰まっているのは事実です。人々はこの閉塞状況を打開する新しいヴィジョンを切実に求めています。しかし「護憲」だけでそのニーズに応えることができるでしょうか?

 

 日本国憲法は世界に稀な素晴しい憲法です。
 平和憲法を護ることは最も重要な課題です。

 しかし平和憲法があり、戦争をしなかったけれど、平和が失われました。
 70年前には原発はありませんでした。
 地球規模の環境問題もなかったのです。

 

 これまで改憲といえば自民党案しかありませんでした。そのために「改憲」は護憲派からタブー視され、封印されてきました。しかし311によって原発の問題が突きつけられました。原発事故は戦争をしのぐほどの過酷な災害です。私たちはこの状況に適応しなければなりません。7世代先の子供たちに豊かな自然を手渡すためには環境問題に対する新しいヴィジョンが必要です。平和憲法はアメリカの押しつけか、日本人による創造かという議論がありますが、それより大切なのはいま日本人が新しいヴィジョンを自ら掲げることができるかどうかです。ヒロシマをくり返さないため平和憲法がつくられたように、フクシマをくり返さないための憲法が必要ではないでしょうか。9条は一字一句変えてはなりません。平和憲法はそのままに、「いのちの憲法」を加味した、いわば「生命平和憲法」が。

 

 経済活動の目的は繁栄ではなく、幸福でなければなりません。それも1%の幸福ではなく、人間だけの幸福でもなく、生きとし生けるものすべての幸福でなければなりません。なぜなら豊かな自然が人に幸福をもたらし、自然が豊かなことを平和というのですから。生命平和こそ古来この国の先祖たちが大切につちかってきた文化ではなかったでしょうか。

 

 また国民の幸福と平和は隣国の国民と共に求めなければなりません。そうしなければ永久に戦争が終わらないことを私たちはすでに十分に学んできました。戦争を放棄することで膨大な軍事費を環境の回復に向けることができます。

 

 今日の状況はまさに危機的です。だけどこれはヴィジョンクエストのチャンスです。私たちは過去に戻るのでも現状を護るのでもなく、より高い理想の実現に向かうのでなければ、7世代先の子供たちに顔向けできないでしょう。311はひどい事故だったけれどあれから世界が変わったといわれるような、そんな運動を日本から起こさなければなりません。そのような試みには世界中が賛同するでしょう。

 

 イマジンはすてきな歌ですが、聴くだけでは何にもなりません。歌うだけでもダメでした。それを実現しなくてはなりません。70年前には国破れて山河がありました。しかし今は山河を失ってしまいました。国家がここまで堕落してしまったのですから、翻って思いっきり高く、ジョン・レノンも夢見た遥かな世界へ、起死回生の飛翔をとげようではありませんか。

 

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